サービス、部屋、食事、いずれもほとんど完璧で申し分ありません。特に部屋付き露天風呂の広さは絶賛に値します。夕食もことごとく美味で、この料理のために宿泊したいと思えるほどです。欲を言えば朝食にもっと特徴があれば…という気もしますが、それは今後の課題ということで（古代米、パン食などのオプションがあれば完璧）。以下、マイナーポイントを指摘します。このグレードの宿ならパジャマの準備が欲しいです。レストランから部屋までかなり高低差があるのはいいとしても、サンダルがつるつるして非常に歩きづらかった。これはぜひ、歩きやすい草履にしていただきたい。あと、浴衣のサイズ表示がなく（あったかもしれませんが目立たず）、うっかり短いサイズのものを来てしまって足許が寒かったです。小さな不満は以上ですが、これは早くの次回の宿泊が楽しみだからです。これまで宿泊していたアートビオトープがなくなってがっかりしてたのですが、それに優るとも劣らないグレードの宿ができたことをうれしく思います。那須の定宿になりそうです。

リニューアル後、新設された其の九の部屋に伺ってみました。まず風にたなびく簾をくぐると、アート作品が目に入りました。館内にも作品が展示されており、新しい回としてのコンセプトを感じることが出来ます。新しい其の九の部屋は一階にあり、扉を開けると長い廊下が今後を期待させてくれます。部屋自体はまだ新しく、床暖房も効いており快適に過ごすことが出来ました。もちろんメインは半露天風呂。泉質は無味無臭ですが、時間や温度でトロっと感じることもでき素晴らしい。窓からは那須の木々が切り取られたように見え、土の匂い、春の衣吹の近さを感じ、ゆったり癒されることが出来ました。山水閣の大浴場も利用しましたが、自分の気分で選べるのが良いですね。食事は山里懐石。那須の土地の物、旬の物、朝夕ともに美味しく頂けました。魚も炭火でしっかりと、暖かいものは暖かいうちに提供して頂けました。時期的に季節の変わり目でもあり、食材も限られてしまいますが、特に野菜や葉物が美味しく感じました。また食事をしていて昔親戚の家で食べた、素朴ですけど味わい深い料理を思い出しました。飾らない料理や食事でしたが、人はやっぱりそこに戻ってくるのかなと。最後に1つ残念なことですが、ホスピタリティを裏方さんも頑張って欲しいと思います。廊下で会ったら一言くらい声掛けや挨拶をして頂けたら、こちらとしても、もっと気持ち良く快適に宿泊できると思います。また伺います。